ほとんど毎週見ているテレビ番組だけど、今日は色彩の画家・
梅原龍三郎特集だった。
20歳でフランスに留学した梅原が、到着の翌日、美術館で出会った作品に衝撃を受け、フランス印象派の巨匠オーギュスト・ルノワールに弟子入りした話は実は彼がかなりドラマチックに脚色したものだった…というのが最近発見された日記でわかったという話。
生前の梅原龍三郎の製作風景の映像などがあり、あの大女優・高峰秀子が椅子に座って絵のモデルになっているシーンも。最高のもの、美しいものだけを愛した
高峰秀子。有名人でも美人を特に愛した
梅原龍三郎。「
高峰秀子像」には彼女の力強い生命力がウンウン唸っているような迫力が感じられる。
番組で師匠ルノワールの描いたバラと梅原が描いたバラが比較されていたが、柔らかく気品あるバラを描いたルノワールに対し、梅原はバラの瑞々しい生命力をそのままキャンバスに留めていてすごい迫力。どちらが好きかと聞かれれば、観ていて元気になれそうな絵で、私は迷わず梅原のバラが好き。他にも美人ピアニスト中村紘子がモデルになっているシーンもあって面白かった。あのダイナミックな絵は彼の左利きから生まれたものだったのだなぁ…。食わえ煙草で絵を製作するヘビースモーカーなのに、90過ぎまで絵を描き続けたというのも、画家本人も絵がもつ生命力そのものという感じがした。